メダカに関する記事
[2017年8月28日投稿]
孵化するまでの手順
親メダカが入った水槽にホテイアオイなどの産卵床を入れ1週間くらい経過後、産卵床を親メダカとは別の稚魚用水槽に移し孵化するのを待ちます。
採取した卵は別の水槽に移動する。
親メダカは卵から孵化したての赤ちゃんメダカを餌だと思い食べてしまいますので親メダカと同じ水槽では赤ちゃんメダカの飼育はできません。卵を採取したら別容器に移すようにします。

卵が孵化するまでの日数計算
メダカの卵は日数かける水温=250度で孵化します。25度の水温の場合10日で孵化する計算になります。
水温を上げれば孵化するのは早まりますがメダカに負担がかからないように水温は最大30度までがよいです。

メダカの成長過程による呼称
仔魚(しぎょ)=毛子(けご)、針子(はりこ)
 ↓
稚魚(ちぎょ)
※広義では仔魚と同様の意味をもちます。
 ↓
未成魚(みせいぎょ)=幼魚(ようぎよ)、若魚(わかうお)
 ↓
成魚(せいぎょ)
 ↓
老成魚(ろうせいぎょ)=老魚(ろうぎょ)
※繁殖が終わった魚の呼称

孵化率アップのコツ
卵の付いた産卵床を稚魚飼育水槽で孵化を待ちます。孵化を待つ稚魚飼育水槽の環境で孵化率が大きく変わります。孵化率を上げるポイントとしては採取した卵を入れる稚魚飼育水槽の水温、透明な水、明るさです。水温はなるべくなら25度位が望ましく飼育水は透明な水(3日位日光に当てた水)を使い適度に太陽光が卵を照らしてくれる事も孵化率を上げる事に大きく関わりがあります。
また水カビ(綿カビ)を抑える事です。未受精卵は特に水カビに侵されやすく、また未受精卵に隣接する正常に受精した卵にも水カビ菌が移ってしまう事があります。

孵化間近のメダカの卵
孵化間近のメダカの卵

水カビが繁殖しているメダカの卵
水カビが繁殖しているメダカの卵

水道水やメチレンブルーを使い孵化させる
卵を水カビ菌から防ぐ方法としてはカルキ抜きをする前の水道水を使う方法やメチレンブルー水溶液を使う方法があります。卵を採取し、なるべく一つ一つをバラバラにして水道水またはメチレンブルー水溶液の入った水槽に入れます。この方法は孵化率アップのみを重視した方法になり孵化後の育成には不向きです。水道水を使う方法はカルキ(塩素)によって水カビ菌の繁殖を防ぐ効果があります。注意点としてはカルキが残っている時、孵化してしまうと呼吸障害を起こしてしまいます。メチレンブルー水溶液を使った方法ではメチレンブルー水溶液の殺菌効果により水カビ菌の繁殖は抑えられます。水道水やメチレンブルーを使って孵化させる方法は水草や濾過器などは入れられず、またバクテリアやプランクトンが少なくなってしまい水槽の環境が壊れてしまうので注意が必要です。しかし孵化率は上がりますので稚魚飼育水槽とは別の孵化専用水槽で孵化を待ち孵化後スポイトで赤ちゃんメダカを稚魚飼育水槽に移すようにすれば良いです。

メチレンブルー水溶液
メチレンブルー水溶液

水道水やメチレンブルーを使わず孵化させる
自然に孵化させる場合には稚魚飼育水槽に水を張り石巻貝などの貝を5?10匹位いれ夏場は半日陰に3日くらい置けば自然に水ができます。ここに産卵床を入れ孵化するのを待ちます。上記水道水やメチレンブルーを使って孵化をさせる方法より水カビ菌の繁殖は抑えられませんが水槽内にプランクトンがいるので孵化後の稚魚育成に向いています。当養魚場では稚魚飼育水槽に「脱皮阻害剤」と「ムックリワーク」を入れています。脱皮阻害剤はメダカの天敵であるヤゴ対策になりムックリワークは稚魚メダカのエサになるプランクトンが増える効果があります。

孵化後のメダカと受精卵
孵化後のメダカと受精卵

お勧めの産卵床はホテイアオイ
お勧めの産卵床はホテイアオイです。ホテイアオイを入れることにより飼育水が浄化され酸素供給をしてくれるので卵が育ちやすいです。しかし問題点があります。
・ホテイアオイを育てなければならない。
・ホテイアオイが無ければホームセンターなどで購入する。
・他から仕入れたホテイアオイには病原菌がついている事がある。
一番の問題点はホテイアオイには病原菌が潜んでいる可能性があるということです。ホテイアオイを購入した場合には必ず氷水でよくすすいでから利用してください。リスクはある程度軽減されます。また安全にホテイアオイを産卵床として利用する方法としてはホテイアオイを自分で自家生産する事です。

産卵床のホテイアオイ
産卵床のホテイアオイ

いろいろな産卵床
手っ取り早く使える産卵床としてはアクリル毛糸がお勧めです。アクリル毛糸を束ねてホテイアオイの根っこようにします。アクリル毛糸の色は黒色や茶色など飼育環境に馴染む色を選び一度使い終わったら煮沸消毒して再利用します。

産卵床のアクリル毛糸
産卵床のアクリル毛糸

シュロの皮(毛)もよく利用されています。アク抜きしたシュロの皮をクルクルと丸め産卵床にします。メダカは他のメダカがあまり通らない狭い場所に卵を産みつけますのでシュロの皮のクルクルと丸めた奥が産卵場所として適しています。

産卵床のシュロの皮
産卵床のシュロの皮

初期ステージではミジンコは逆効果
活き餌がよいとミジンコを入れるのは間違いです。孵化後すぐの赤ちゃんメダカはミジンコは食べられず逆にミジンコは赤ちゃんメダカのエサであるプランクトンを食べてしまうからです。
初期ステージ時にはゾウリムシやワムシを与えると成長が早くなります。

孵化後の針子メダカ
孵化後の針子メダカ

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