カテゴリ:ろ過・バクテリア
嫌気性菌とは、酸素を利用せずに増殖できる細菌を表す広い言葉です。酸素があると生育できない偏性嫌気性菌と、酸素があってもなくても代謝を変えられる通性嫌気性菌などが存在します。
嫌気=すべて悪い環境ではない
脱窒のように、低酸素条件だから進む有用な反応もあります。嫌気性菌という分類自体は「悪玉菌」を意味しません。
底床深部で酸素が少なくなる
細かな底床が厚く、有機物分解による酸素消費が大きいと、深部へ酸素が届きにくくなります。
腐敗との区別
低酸素環境で有機物が過剰にたまると、悪臭を伴う分解が起こる場合があります。脱窒が起きていることと、腐敗していることは同じではありません。
通性嫌気性菌も多い
酸素があれば好気呼吸し、なくなると別の代謝へ切り替える種類があります。脱窒菌の多くもこのような性質を持ちます。
水槽で無理に嫌気域を作らない
通常のメダカ飼育では硝酸管理は換水でも可能です。管理知識なしに底床を極端に厚くするなどの方法は必要ありません。
水槽で考えるときのポイント
嫌気性菌を理解するときは、一つの微生物や反応だけを切り離して考えず、アンモニア発生量、酸素、水流、ろ材表面、pH、水温などを合わせて見ます。水槽内の微生物群は時間とともに変化するため、見た目だけで状態を断定せず、必要に応じて水質測定で確認することが重要です。
用語を一種類の菌名だと考えない
ろ過分野では、働きや代謝の共通点をもとに複数の微生物をまとめて呼ぶ用語が多くあります。水槽ごとに微生物群の構成は異なり、同じ働きでも担う種類が違う場合があります。市販品の名称や古い飼育解説だけから、特定の一菌種がすべてを担っていると決めつけないことが大切です。