カテゴリ遺伝・体型

メダカの体色は、ただ色がついているだけではなく、体の中にある色素胞の働きによって作られています。さらに、白い容器と黒い容器では、同じ魚でも見え方が変わることがあります。今回は、メダカの色素胞の種類と、体色が変わる仕組みを分かりやすく解説した日本語総説を紹介します。

この論文はどんな内容か

この総説は、メダカの体色をつくる色素胞の種類と、周囲の色に合わせて体色が変わる背地適応の仕組みを解説した内容です。メダカには主に黒色素胞、黄色素胞、白色素胞があり、それぞれの色素胞の中にある色の粒が広がったり集まったりすることで、見た目の色が変わります。また、白い背地では体色が薄く見え、黒い背地では濃く見える仕組みも説明されています。白い背地ではノルアドレナリンと MCH が働いて黒色素胞の色の粒を集め、黒い背地では MSH が働いて色の粒を広げることで、体色が変化します。

要点まとめ

  • メダカの体色は主に黒色素胞、黄色素胞、白色素胞の働きで作られます。
  • 色素胞の中の色の粒が広がると色が濃く見え、集まると薄く見えます。
  • 白い背地では黒色素胞の色の粒が集まり、体色は白っぽく見えます。
  • 黒い背地では黒色素胞の色の粒が広がり、体色は黒っぽく見えます。
  • MCH は体色を薄く見せる方向に働き、MSH は体色を濃く見せる方向に働きます。
  • 短時間で起こる変化だけでなく、長く同じ環境に置かれると色素胞の数や性質まで変わります。
  • メダカは体色変化の仕組みを学ぶうえで分かりやすい実験動物です。

論文から読み取れること

この総説から、メダカの体色は固定されたものではなく、周囲の環境に合わせて変わる仕組みを持っていることが読み取れます。白い容器で体色が薄く見えたり、黒い容器で濃く見えたりするのは、色素胞の中の色の粒の動きによるものです。さらに、その状態が長く続くと、色素胞そのものの数や反応のしやすさまで変わることがあり、保護色の仕組みを理解するうえで重要な内容です。

まとめ

この総説は、メダカの体色をつくる色素胞の種類と、周囲の色によって体色が変わる仕組みを分かりやすく整理した日本語文献です。黒色素胞、黄色素胞、白色素胞の基本だけでなく、MCH や MSH が関わる体色変化まで学ぶことができます。メダカの体色や保護色の仕組みを知りたいときに、基本として役立つ資料です。

参考文献

メダカの色素胞と体色変化―生物学実験:実験6について 岡村 直道 筑波医療科学 1巻3号 63-66 2004年


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