メダカに関する記事
[2026年7月6日投稿]

日照不足が続く梅雨時期のビニールハウス内メダカ容器

今回は、日照不足とメダカの産卵量の関係について書いてみたいと思います。

メダカの産卵というと、水温に注目されることが多いです。たしかに水温は大切で、春から初夏にかけて水温が上がってくると、メダカは産卵しやすくなります。

ただ、実際の飼育現場では、水温だけで産卵量が決まるわけではないと感じています。特に梅雨時期や雨が続く時期は、水温が極端に低くなくても、産卵量が落ちることがあります。

亀田養魚でも、晴れ間が少ない日が続くと、全体的に卵の数が少なくなることがあります。これは単に水温だけの問題ではなく、日照時間や光の強さも関係していると考えています。

メダカの産卵には光の刺激も関係する

メダカは、日が長くなる春から夏にかけて産卵が活発になる魚です。

研究でも、メダカの繁殖には日長、つまり明るい時間の長さが関係することが示されています。古い研究では、メダカの繁殖に関わる境目となる日長は12時間から13.5時間の間とされ、近年の研究でも、地域集団によって卵巣の発達に必要な光の時間に違いがあることが報告されています。

つまり、メダカは水温だけでなく、明るい時間の長さや光の条件を感じ取りながら、繁殖のリズムを作っていると考えられます。

日長と日照時間は少し意味が違う

ここで少し分かりにくいのが、「日長」と「日照時間」の違いです。

研究で使われる日長や光周期という言葉は、明るい時間の長さを示すものです。一方で、天気でいう日照時間は、実際に太陽が照った時間のことです。

この2つは、まったく同じ意味ではありません。

ただ、どちらもメダカが受ける光の刺激に関係します。実際の飼育現場でも、梅雨時期のように曇りや雨が続いて太陽の光が少ない時期は、水温がそれほど低くなくても産卵量が落ちることがあります。

短い光条件では産卵量が大きく落ちる

メダカを使った研究では、25℃の水温であっても、光の条件を16時間明るい状態から8時間明るい状態へ短くすると、胚の生産が止まったという報告があります。

また、水温を25℃から15℃へ下げた場合にも産卵量は大きく低下しましたが、光の時間を短くした場合ほど完全には止まらなかったとされています。

このことからも、メダカの産卵には水温だけでなく、光の条件がかなり大きく関係していることが分かります。

梅雨時期に産卵量が減りやすい理由

梅雨時期や雨続きの時期にメダカの産卵量が減りやすい理由は、ひとつではありません。

まず、晴れの日に比べて太陽の光が少なくなります。ビニールハウス内で飼育していても、曇りや雨の日が続くと、メダカが受ける光は弱くなります。

次に、日中の水温が上がりにくくなります。最高気温がそれほど低くなくても、太陽が出ない日は水が温まりにくく、朝から昼にかけての温度上昇も小さくなります。

さらに、青水や容器内の微生物、植物プランクトンの動きも、晴れの日とは変わってきます。メダカの産卵は、光、水温、エサの食べ方、水の状態などが重なって決まるため、雨続きでは全体的に産卵が弱くなりやすいです。

産卵量が減っても焦りすぎない

産卵量が落ちると、つい水換えをしたり、エサを増やしたり、環境を大きく変えたくなることがあります。

しかし、雨続きで日照不足になっている時期は、メダカ自身の産卵リズムが一時的に落ちているだけの場合もあります。

こういう時期に無理に環境を変えすぎると、かえって水質を崩したり、親魚に負担をかけたりすることがあります。

亀田養魚では、雨が続いて産卵が控えめな時期は、水換えをなるべく控えめにし、メダカの状態を見ながら管理しています。

エサは食べ残しが出ない範囲で与え、卵が付いている容器はいつも通り確認します。産卵量が少ない日でも、焦って環境を大きく変えすぎないことが大切だと思っています。

晴れ間が戻ると産卵も戻ることが多い

雨が続いて産卵量が落ちても、晴れ間が戻ると再び卵の数が増えてくることがあります。

太陽が出て、水温が上がり、メダカの動きが良くなると、エサ食いも良くなります。その流れで、産卵量も戻りやすくなります。

そのため、数日間の産卵低下だけを見て、親魚が悪い、品種が悪い、水が悪いと決めつけない方がよいと思います。

天候の影響を受けているだけの場合もあります。

メダカの産卵には太陽の力が大きい

長くメダカを飼育していると、太陽の力はとても大きいと感じます。

同じような水温に見えても、晴れの日と雨の日ではメダカの動きが違います。晴れた日は朝から活発に泳ぎ、エサへの反応も良く、産卵も安定しやすいです。

一方で、曇りや雨が続くと、親魚の動きが少し重くなり、卵の数も控えめになることがあります。

これはメダカが弱っているというより、自然のリズムに反応している部分も大きいと思います。

まとめ

日照不足は、メダカの産卵量に影響します。

メダカの産卵は水温だけでなく、日長、日照時間、光の強さ、天候、水の状態などが関係しています。特に梅雨時期や雨続きの時期は、晴れの日に比べて産卵量が落ちることがあります。

こうした時期は、無理に水換えやエサの量を増やすよりも、メダカの様子をよく見ながら、安定した管理を続けることが大切です。

晴れ間が戻れば、産卵量も戻ってくることがあります。日照不足による一時的な産卵低下は、メダカ飼育では自然な変化のひとつとして見ておくとよいと思います。

関連記事


[2026年7月5日投稿]
メダカブームの記録|2007年から見てきた改良メダカ業界の変化
今回は、メダカブームについて書いてみたいと思います。私は2007年からメダカの販売を続けてきましたが…
[メダカに関する記事]

メダカ飼育ブログ記事TOP