カテゴリ:遺伝・品種改良

顕性とは、ある遺伝子座で異なる二つの対立遺伝子を持つヘテロ接合体において、表現型に現れる側を示す遺伝学の用語です。以前は「優性」と呼ばれることが多く、英語のdominantに相当します。

優れているという意味ではない

旧称の「優性」は、形質が優秀・強いという意味ではありません。誤解を避けるため、現在の遺伝学教育では「顕性」「潜性」という表記が広く用いられています。

簡単な例

Aがaに対して完全顕性なら、AAとAaはA側の表現型になり、aaで初めてa側の潜性形質が現れます。

顕性だから子に多く遺伝するわけではない

Aaの個体が作る配偶子へAとaが渡る確率は基本的に半分ずつです。顕性は「表現のされ方」を示す言葉で、対立遺伝子が子へ伝わる確率が高いことを意味しません。

すべてが完全顕性ではない

ヘテロ接合体が中間的な表現を示す不完全顕性や、両方の特徴を同時に示す共優性などもあります。すべてのメダカ形質を顕性・潜性の二択だけで整理することはできません。

複雑な改良形質では慎重に使う

体外光の長さや模様の良否など、連続的に変化する形質を単純に「顕性」と断定するには遺伝解析が必要です。交配経験だけから安易に決めないことが重要です。

顕性形質でも固定しているとは限らない

顕性表現を示す個体がAAかAaかは外見だけでは分からない場合があります。そのため顕性形質が見えている親同士を掛けても、潜性表現の子が出ることがあります。

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