カテゴリ:ろ過・バクテリア
ろ過バクテリアとは、観賞魚飼育で、ろ材や底床などに定着して水質の安定へ関与する微生物群をまとめて呼ぶ便宜的な言葉です。学術的に一つの分類群を示す名称ではありません。
硝化菌だけではない
ろ材にはアンモニア・亜硝酸を酸化する硝化微生物のほか、有機物を分解する従属栄養細菌など多様な微生物が存在します。
表面へ付着する
多くはろ材表面にバイオフィルムとして定着します。そのためろ過能力は水量だけでなく、ろ材表面積、流量、酸素などにも左右されます。
水槽ごとに微生物群は違う
淡水・海水、水温、pH、餌、魚数、ろ材などの条件によって定着する群集は変わります。
バクテリア剤と同じ意味ではない
市販のバクテリア剤は微生物を添加する製品ですが、ろ過バクテリアは水槽内に実際に定着して働く群集を指します。
維持には環境が必要
酸素、基質、水流が不足したり、ろ材が乾燥・高温・薬剤などの強い影響を受けたりすると群集が変化します。
水槽で考えるときのポイント
ろ過バクテリアを理解するときは、一つの微生物や反応だけを切り離して考えず、アンモニア発生量、酸素、水流、ろ材表面、pH、水温などを合わせて見ます。水槽内の微生物群は時間とともに変化するため、見た目だけで状態を断定せず、必要に応じて水質測定で確認することが重要です。
用語を一種類の菌名だと考えない
ろ過分野では、働きや代謝の共通点をもとに複数の微生物をまとめて呼ぶ用語が多くあります。水槽ごとに微生物群の構成は異なり、同じ働きでも担う種類が違う場合があります。市販品の名称や古い飼育解説だけから、特定の一菌種がすべてを担っていると決めつけないことが大切です。