カテゴリ:遺伝・品種改良
戻し交配とは、二つの親系統を交配して得たF1などを、その親の一方または遺伝的に近い系統へ再び交配する方法です。英語ではbackcrossと呼ばれます。
目的形質だけを導入したいとき
A系統の基本的な体色を保ちながら、B系統のヒレ形質を導入したい場合、A×Bで得た子から目的形質を持つ個体を選び、A系統へ戻す方法があります。
元の親の遺伝的背景へ近づける
戻し交配を繰り返すと、選んで残している導入形質周辺を除き、ゲノム全体としては戻し先の親系統由来の割合が増えていきます。
F2とは違う
F1同士を交配して得る子が一般的なF2です。F1を親へ戻した子は「戻し交配世代」であり、厳密にはF2とは呼びません。
一回で目的どおりにはならない
戻し交配した子の中でも目的形質の有無や表現の強さは分離します。世代ごとに選別し、必要な形質を確実に残すことが重要です。
連鎖にも注意する
目的遺伝子の近くにある別の遺伝子は一緒に受け継がれやすく、戻し交配をしても完全には切り離しにくい場合があります。見た目だけでなく複数世代の結果を確認します。
戻し先を明確に記録する
A×BのF1をAへ戻す場合とBへ戻す場合では、次世代の遺伝的背景が逆方向へ近づきます。「BC1」などの記号だけでなく、どちらへ戻したかを記録すると分かりやすくなります。